出発前のこと

海外旅行といっても、航空券だけでお気軽に行ける所から、しっかりビザ取って予防接種しなければならない所まで様々です。 さらに、バイクや自動車を送って旅行したいとなると、もっと準備が増えます。基本的には、上から下へ順番に準備 して行けば、期間的に手続きが前後することもなく、スムースに出発できるでしょう。なお、普通のバックパッカーで 行く場合は基本的に青字の項目だけでOKなので、すごくラクです。

▼予防接種について (感染病が心配な国へ渡航する場合)
アフリカなどへ行く場合は、黄熱病、破傷風、コレラ、狂犬病、A型肝炎などの予防接種を受けた方が良いと言われています。 中でも肝炎などのように、数ヶ月がかりで3回接種しなければならないものもあるので、かなり早めの準備が 必要です。同時接種できないワクチンも多いので、接種のスケジュールは、病院(or検疫所)側に立ててもらうのが無難かも。 なおアフリカの一部の国では黄熱病の予防接種のの証明書(イエローカード)がないと入国できないので要注意。 特に黄熱病は、接種できる所が少ないので、日本各地の「検疫所」まで出向く必要があります。 ちなみに、予防接種は注射一本ン千円の世界なので結構高いです。 (「検疫所」で検索すると、たくさん情報が出てきます)

▼パスポート(旅券)の申請 全員
パスポートの申請方法は、Web上でもたくさん情報が載っているので、すぐに分かると思います。手続き自体は 簡単なので、発給場所などを予め電話で確認しておくと良いでしょう。一回申請すれば、5年・10年と使えます。 料金は10年もので1万5千円ほど。なお、ビザを取得する時などに、「パスポートの有効期間が6ヶ月以上あること」 などという条件が付けられていることが多いので、出発前に確認しておきましょう。

▼国際ナンバーの申請 (車・バイクを海外へ送る場合)
自動車やバイクを日本から送って海外を旅行するときは、必ず国際ナンバーを付けなければいけません。 国際ナンバーを発行してもらうには、最寄りの陸運支局へ行って、所定の登録証を交付してもらうことが必要です(無料)。 その際、簡単な旅行計画書を提出したりしますが、地域によっては肝心の陸運の人もあまり詳しくなかったりするので、 予め電話やWebなどで、必要事項を確認しておくと吉です。
ちなみに、この時に発行してもらう登録証は、のちにカルネの申請で必要になるので大事にしましょう。

▼カルネについて (車・バイクを海外へ送る場合)
自分の自動車やバイクで海外を旅行する場合は「カルネ」という耳慣れない書類が必要です。 通常、バイクを海外に送ると「輸入した」と見なされ、関税がかかってしまいます。それでは旅行者はたまらないので、 「このバイクは旅行用です。最後には必ず日本に持って帰るので、関税をかける必要はありません」という事を 証明する書類がカルネなのです。発行は日本自動車連盟(JAF)が行ってくれます。必要書類や手続きが ちょっとややこしいので、各都道府県のJAFに電話して相談してみるのが良いでしょう。有効期限は1年です。 カルネ25枚綴りの場合、料金は5万くらい。少なければ、もっと安くなります。 (「カルネ」で検索すると、体験者のレポートなどが見つかります)

▼バイクのシッピング (車・バイクを海外へ送る場合)
自動車やバイクを海外へ輸送する為には、海運、空輸が出来る会社にお願いすることになります。 大手では「日通」が有名ですが、私達の場合は、「日新」という会社の「海外引越し部」にお願いしました。 日本~スペインまで送る時、木枠梱包から通関まで、一切の手際の良さに感激しました。 料金は送る体積・送り先の地域によって違ってきますが、まわりの人に聞いた話では、梱包込みで 15万円前後?といった所でしょうか。(リンク集に「日新」のホームページへのリンクがあります)

▼国際免許証 (海外で運転する予定がある場合)
海外で運転する場合には国際免許証が必要です。最寄りの免許試験場へ行けば、すぐに発行してくれます。 有効期間は1年間です。ただし、海外へ行く場合は、国際免許証だけではなく、オリジナルの免許証も 一緒に持っていきましょう。

▼エアチケット、格安航空券 全員
エアチケットが、旅行の費用の中でかなり大きな部分を占める事は確かです。可能な限り、連休や夏休みシーズン を外して計画を立てた方が良いと思います。人気の格安航空券は、フライト数の多い区間であれば、そんなに 苦労しなくても予約できます。。。が!「日本→スーダン→エジプト→スペイン」というような、マニアックなルートの場合は、 経験豊富な担当者に、幾通りかの案を出してもらわないと、結果的に10万円以上もへーきで違ってきたりするので 要注意です。そういう場合は「アクロス」で複数の担当者に相談するのがおすすめです。 (リンク集に「アクロス」のホームページへのリンクがあります)

▼ビザ(査証)について (ビザの必要な国へ行く場合)
日本人のパスポートというのはかなり素晴らしいもので、アメリカやヨーロッパなど世界中のたいがいの国へは ビザなしで3ヶ月くらい滞在できたりします。しかしアフリカ諸国の中にはビザが必要な国が多くあるので、3ヶ月以内に 訪問予定の国については、ビザが必要かどうか、予めWeb上で確認しておくと良いでしょう。主なビザ情報は Embassy Avenueという大使館情報サイトで確認する事ができます。そこにも載ってない国は、個別に検索すれば 大体分かります。ちなみに、ビザ取得も国によって難易度が違うので注意が必要です。たとえばエジプトのビザは カイロ空港で簡単に取れるそうです。しかしお隣のスーダンのビザは、個人で取得するのはかなりややこしいです。 ビザは一件につき5000~1万円くらいします。(海外で取ると安いそうですが)
なお、長期間旅行する人達は、その都度現地でビザ申請するのが普通ですので、3ヶ月以上先のことは、その時に なってから考えればよいでしょう。(リンク集に「Embassy Avenue」へのリンクがあります)

▼海外旅行保険 なるべく入りましょう
海外で病気したり盗難にあったりしたりするのはよくある話なので、入っておいた方が良いと思います。 いろんな旅行中のトラブルの話を聞いていても、「でも保険に入ってたから助かった」という人、多いです。 現地で事故って救援費用に1500万円かかった例もあるとか。
3ヶ月以内の短期旅行なら、クレジットカード付帯の海外保険が良いそうです。しかし、3ヶ月を超える場合は AIU保険やJI保険などが提供している海外旅行保険に個別に入っておいた方が良いでしょう。2002年現在、 1年のセットプランで約11万円、まぁ、リスクの高さから言って仕方ないのでしょうが。。。
国民健康保険も海外で使えるようですが、手続きが面倒(全額建て替え)なのと、後述の「海外転出」が使えないといった デメリットもあるようです。


その他

▼国民年金、健康保険、住民税をどうするか (長期間渡航する場合)
日本に住民票がある人は基本的に、国民年金、国民健康保険、住民税の3点セットを支払うことになっています。 これらは年間で軽く10万円を超える出費ですので、海外に長期で行っている間にも払い続けるのは大変なことです。 ですからそういった場合は、「海外転出届」を出して、日本から住民票を抜いてから旅行に出発するという手もあります。 (ちなみに国民年金に関しては、将来の受給額が減る場合があるので、海外転出後も任意で加入し続けられます。)
手続きは意外と簡単で、役所に転出先の国名 (アメリカ、サンフランシスコ市など) を言って「海外転出」すれば良いそうです。 こうすれば、帰国するまでの間、免除になります。ただし、住民税に関しては、毎年1月1日に1年分が算出されるので 役所に相談してみましょう。帰国後は、パスポート・戸籍謄本を持参して転入届を出せば住民票は復活します。 (それと同時に、再び3点セットの請求がやってくるようになります。)
なお、車やバイクを海外に送る人は、国際ナンバー・カルネの申請をする時に住民票が必要ですので、手続きが終了するまで 住民票を抜いてはいけません。また、住民票を日本から抜いた場合は、カルネ保険への加入が不可能となり、何かの理由で関税違約金が発生した場合のために、JAFに保証金を預ける必要があります。(もっと、詳しく知りたい方は JAFのHPで)

▼家財道具の処分 (長期間渡航する場合)
数週間程度の旅行なら家財道具の保管について心配の必要はありませんが、渡航期間が半年以上の長期に渡る可能性が ある場合、家財道具一式をどう処分(保管)するかが意外と頭の痛い問題だったりします。基本的にテーブルや 食器棚といった家具類は、自宅でガレージセールを開催して、近所の方にお譲りしました(友達を沢山呼んでワイワイやった ので楽しかったなぁ)。また冷蔵庫や洗濯機などの家電製品は、リサイクル屋でタダ同然で引き取ってもらいました。 その際にとても役にたったのが、我が家の1BOX車、トヨタハイエースです。大きな家具はもちろん、バイクも乗るし、 引越しもこれ1台でOKという大役立ち君でした。ちなみに旅行中は友達がこのハイエースに乗ってくれるというので 一安心。
衣類や書籍、食器など身の回りの物は、ダンボール箱に詰めて、姫路のRyuの実家に置かせてもらいました。 (また、その他に所有している原付バイク7台は、静岡のとあるお方のご好意でガレージを貸していただける事に なりました。でもこんな幸運は例外中の例外と思ってください。通常は貸しガレージを借りる事になります。)

▼アフリカ旅行のガイドブック
日本にはアフリカ諸国を解説するガイドブックというのはほとんどありません。そんな中でも「旅行人」が出版している 「旅行人ノート アフリカ」(1800円)は、バックパッカー向けのアフリカ情報が満載!厚さ1cm程度で持ち運びも便利です。 さらに強力なガイドブックとしては、「Lonely Planet Africa」というのが有名ですが、全部英語でかなり分厚いです。
(リンク集に「旅行人」ホームページへのリンクがあります)

▼旅行にかかったお金のこと
なにぶん初めてのことなので、準備が過剰な部分があったり抜けている部分があったりしていると思います。 例えば、バイクがXLR80のような絶版車(=中古車)だったりすると、出発前の整備にやたらとお金がかかります (消耗パーツを全部新品に取り替えたりするので)。準備段階では、XLR80以外に私達の条件を満たすバイクがなかった のでこれを選んだのですが、出発直前にApe100のような面白いバイクが発売になったりして、いろいろと 悔しい思い(?)をしています。はっきり言って、Ape100を思いきって新車で買った方が結果的に安かったと いう事が分かりました(新車=整備費ゼロなので)。その他いろいろ含めて出発前の予算書は こちら

▼旅行の装備やお金のこと
これも、いろいろ準備したのですが、実際に何が役立つか分からないので、帰国後に分かった事を書いてみようと 思っています。

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