バイク乗りになったいきさつ

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■親に「絶対に乗ってくれるな」と言われてきたバイクに
よりによってハマってしまいました■スタート地点はなんと
北海道だったりします...■人生どうなるか分からないものです

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■ チビとチャリと北海道

ちびっこは生まれた時からどーしよーもないチビでした。 成人後も身長142cm。体重34〜7kg。「小さすぎ!超チビ!」と方々から絶賛いただいておりまして、 こと小さい事に関しては(自分で言うのもナンですが)、かなりの名声を勝ち得ておりました。 てなわけでいちおう自分の身の程は十分にわきまえておりましたので、 正直いって、乗れもしないバイクなど全く興味ナシ。 足も全然届かないし、重くて起こせないし、どー考えても自分には縁のなさそうな乗り物でしたので。

そんな学生時代のある日、生意気にもマイカーを買おうと試みたのですが、 恐るべきことに自分の経済力では軽自動車すら維持できない事が判明。 「自動車が駄目なら!」と、憂さ晴らしに、5万円の安い自転車(MTB)を買いました。 すると単純なもので、なんとなく自転車で北海道に行きたくなったんです。 夏休みにそのまんま自転車で北海道に行ってチャリダーになり、 お金がないので一泊500円ライダーハウスを転々としてました。 そこでカルチャーショックだったのは、体力がなくて1日50キロしか進めない自分に比べ、 ライダー達は一日300キロを駆け抜ける!!という事実でした。そんな彼らと一緒になって タコ部屋で過ごすうちに、だんだんバイクがうらやましくなってきたのでした。 (書いてて、自分がかなり単細胞である事に気付く)。

東京に戻ってから、試しに親に「バイクに乗りたいな」と言ってみました。 「何バカなこと言ってるの。絶対ダメに決まってるでしょ」

やっぱり駄目かとあきらめつつも「チビでもスクーターくらいなら乗れるんじゃないか」などと 考えてバイク屋を回るうちに、一台の中古のKSR-Iに出会いました。 またがってみると、むうぅ、両足のつま先が地面に 届くではありませんか。しかもそれは50cc、つまり原付です。バイクの免許は なくても、クルマの免許がありましたので原付バイクなら問題ナシ。 16万円は決して安くはなかったけれど、一晩考えて親に内緒で買いました。


■ ライダーになったはいいけれど... TOP

しかし私はギヤ付きの乗り物に乗ったことがありませんでした。クルマの免許も オートマチック車限定でしたし。「シフト?クラッチ?何それ。おいしーの?」てな感じで、 KSR-Iを買ったものの乗り方が分からず、Bandit250乗りの先輩に大学まで 乗ってってもらった経緯があります。(^_^;)

その後、大学の駐輪場でKSR-Iに乗る練習をしました。ちびっこは覚えが悪く、 一ヶ月経ってようやく先輩から「おぬしの運転センスの無さはかなり不安だが、取り敢えず教えるべき事は教えた。 いちおう一人で外走ってもいいぞ」とのお言葉。最後の所だけ聞いて有頂天になったちびっこは、 それからというものヒマをみては走りにいったものです。箱入りだったちびっこにとって、 自分の意志で自由にどこへでも行けることがとても画期的で素晴らしい世界 に思えたもので、暇さえあれば、駅へ、コンビニへ、うら山へとKSR-Iを走らせました。 (当時はその程度の行き先でも、バイクに乗れるというだけで至福でした)

しかし、そのことをいつか親に話さなければなりませんでした。96年の元旦、 愛車のKSR-Iを両親にお披露目したところ、思ったとおり「バイクごと出て行け」 と勘当されかかりました。今にして思うと、なぜ 原付に乗ったくらいで家を追い出されなければならんのだ、という感じですが、 やはりそれが親心というものなのでしょうね。だけど、 当時ちびっこはKSR-Iと共に本気で家出する覚悟があるほどマジでした。


■ 二輪の免許が欲しくなって TOP

KSR-Iは良い相棒でしたが、残念ながら50ccバイクだったため、よく警察の ネズミ獲りにひっかかりました。同じ頃、いろんなバイク屋さんを回っていて、 自分にも乗れそうな80cc、100ccの小型バイクが存在することも知りました。 小型バイクなら、ネズミ獲りには捕まりにくいはず。「ダメもとで、 小型二輪に挑戦してみよう」と、警察の運転免許試験場にトライしましたが、 3回挑んで3回とも足が届かずコケて失格。ちなみに警察の試験場でコケていたのは ちびっこだけでした。(^^;) かっこ悪ぅ。

しかし同時に「片足さえ着けば乗れるんじゃないか」と思い始めたのもこの頃です。 初心に返って教習所へいく決心をしました。ちびっこは中型二輪の免許が欲しかったの ですけど、事前審査でアウト!(この頃、マシンの引き起こし、センタースタンドがけ、 共にクリアできませんでした...) 「君の身長じゃ無理だよ」と あっさり入所を断られてしまいました。ずいぶん落ち込みました。普通の身長の人が 死ぬほど羨ましかったです。

しかし、抜け道はありました。小型二輪の教習なら、事前審査はないのです! 「小型二輪の教習受けさせてください」と言ったらすんなり入所させてもらえました。 (^o^)v 125ccの教習車は結構デカく、両足は届きませんでしたが、片足でマシンを 支えることに成功!加えてそれまでの半年間、KSR-Iに慣れ親しんでいたためバイクの 操作は問題ありません。気がついたら、小型二輪の免許を手にしていました。


■ 中型二輪への道 TOP

小型二輪免許取得の快挙で勢いづいたちびっこは、いよいよ中型二輪の免許が欲しく なってきました。以前、中型の事前審査で落とされていますが、小型二輪の免許を もっていれば、中型二輪の事前審査は免除されるのです! (知ってました?) とは言うもののやはり内心不安だらけでした。 先輩のBandit250を借りて、マシンをぎりぎりまで倒して起こす練習、 センタースタンドをかける練習、またがって片足でマシンを支える練習などを させてもらいました。(先輩の協力なくしては今の自分は有り得ませんね!)

そしてちびっこは小型免許をチラつかせ、見事、念願の中型二輪コースの入所を 認めてもらいました。しかーーーし!世の中甘くはなかった。片足の先っちょしか 地面に届かないのは覚悟していましたが、教習に使われる400ccマシンは実に重さ200Kg。 ちびっこの体重の5倍以上、というのは想像を遥かに絶する重さでした。いくら事前審査が免除になったって、教習中に コケたら、それは自分の責任で起こさなければならないのです。「君ねぇ、それ、 起こせなかったらマズイよ」と、教官の冷ややかな目。ここで入所を取り消されたら いままでの苦労が水の泡.....

初日、教習の終わったちびっこは、フリースの上着まで汗でびっしょりという有様。 なぜかというと、その日そのマシンで6回もコケたからです。(T_T)

■ 最初の卒業検定での大失態 TOP

しかし幸いなことに、入所を取り消されたりはしませんでした。不思議と慣れるもので 次第にコケる回数も減り、しまいには一回もコケずに終えられるように。 そして教習は進み、最初の卒業検定の日がやってきました。心臓バクバクもんです。 まずはメリハリつけてコースを周回。踏み切りもOK、S字もクリアです。 しかし最初のクランクでフロントブレーキをかけたのが大間違い!

ちびっこの特製ミニチュアおてて(?)は、ブレーキレバーを 握ったと同時にスロットルまで回してしまったのです。当然、マシンは暴走、 縁石を突っ切り、あわや対向の教習車に衝突!!という所で転倒。誰にもケガはありません でしたが、夢は一気に遠ざかりました。「君のような危険な運転をする人に 見極めを出した私が馬鹿だったよ!あと一ヶ月は練習するんだな!」


■ 晴れて中型免許取得!! バンザ〜イ TOP

その時はお先真っ暗状態でしたが、結論から言うと2回の補習で許してもらえたのです。 しかし最悪なことに次の検定はよりによって大雨でした。 イジメに遭っているとしか思えないような天気でしたが、前回失敗したクランクでは フロントブレーキは一切つかわず、リヤブレーキでクリア。その日、 無事に一周することができたのです!

卒業証書を渡されるとき、言われました。「おめでとう。君はこの教習所の 今までの最低身長記録を4cm塗り替えたよ。はっはっは」
.....なにいぃ〜〜っ!やっぱりちびっこが一番チビだったのか!!

しかし、なにはともあれ、念願の中免ライダーになれたわけです。本当に、 夢じゃないかしらと信じられない気持ちでした。ダメもとで挑戦してみて良かった♪ (^_^)


■ 乗れるバイクはあるんかい TOP

とは言うものの現実には、「教習所で乗るバイク」と 「実際に自分が公道で乗るバイク」 は全く違う次元で考えた方が良さそうでした。確かに検定は合格しましたが、 公道で安全に中型バイクに乗れる自信はチョット...(^^;)。最初の検定での暴走を 思い出すと、いきなり中型のバイクを買うのはあまりにも無謀かと思われましたし。

しかも私はKSR-Iに乗っていた関係で、どちらかというとオフロードバイクの方に 興味がありました。 オフロードバイクというのは「軽量であり」「道を選ばない」反面、 「シート高が高い」というのが悩みどころです。中型のオフロードバイクで ちびっこでも乗れるマシンはどう考えてもなさそうでした。セロー225やジェベル200も 考えましたが、残念ながら片足で支えられなかったのです。 この問題は結構シビアで、免許を取ってから実に一年以上、悩みました。

そんな折、ホンダからSL230のリリースが発表されます。写真を見た瞬間 「これだーーっ!!!」と、脳天に稲妻が走りました。 大好きなバイク屋「ストラーダ」さんがホンダWING店だったので、 お願いして、店頭に並べてあるSL230にまたがらせてもらいます。 すると、.....なんとかなりそうだ!

ちびっこはSL230購入を決心しました。店長のナベさんの「SLだったらなんとか いけそうだから、もっと乗りやすいようにサスペンションを調整しようね」という ありがたいお言葉にも勇気づけられました!(;_;)

さて、結果はどうなったでしょう? 知りたい人は、他のページも見てね!

ここまで読んで下さって本当に有り難うございました!<終わり>


HONDA SL230



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