おはな日記(11) by Ryu

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Written;2003/03/05 Ryu---Gambia---

●Gambia <雑感>
《Dakar~Kaolack~Gambia Sukuta》
◇この国のインフレ率がどうなっているのかまったく考えもせずに、国境でオネイチャンの言うレ-トが、持ってきたガイドブックに書いてあるのとぴったりだからと安心して、騙された。《1$=15D》が、1年後には《1$=24D》に。交換したドルの約3分の1を損したことになる。ああっ悔しっ。

◇それでも、悔しがったのはその時ぐらいで、Gambia という国は、田舎の国で、時間がゆっくりと流れているのが身にしみて感じられる国。たまたま、散歩の途中で見つけたバオバブの林から少し下に降りたところの浜辺の景色は、藁やら木やら流木やらで建てた家の庭にヤギとニワトリが放してあって、その前には、漁で使う赤に黄色に緑に青でペイントされた木船2隻がゴロンと置かれ、家のひさしの陰で、その家の主と犬とが昼寝をしている。夕日がだんだん傾いて海の向こうに落ちていくというのに、ボク達はその景色と時間を思う存分楽しんだ。

ガンビアの浜辺と船 ガンビアの浜辺と夕焼け

◇毎日大漁で、毎日魚を食べていると、さすがに飽きてきて、どうしたものかと考えるようになってきた。そこで、ふと思いついたのが《魚ハンバ-グ》。作り方はごく簡単で、とにかく、魚を3枚におろして骨を取り、その身に玉ねぎに卵に牛乳、食べ残してパリパリになったパンを粉にしたのをグチャグチャ混ぜて、あとはハンバ-グの形にしてから焼くだけ。最初に両面焦げ目をつけてから、水を加えて蒸し焼きにして、仕上げに醤油と味醂か砂糖で照る焼きなんかにすると、ああっ、こりゃこりゃと、食べながら踊りだしたい気分にさえなってくる。調子に乗って、ねぎと大根おろしにポン酢を加えて、《大根おろしハンバ-グ》なんてのも、試してみたいが、アフリカじゃちょっと無理か・・・。

ガンビアの釣果

●飛んで跳ねて喜んだ
キャンプ場から30分もバイクで走らないと釣り場には行けないとというのに、ケンちゃん、ユ-コさん達と連れ立って、ほとんど毎日通いつめた。

当然、ここにも、現地の釣り師がいて、ボク達はここで出会ったジェリ-おじさんの手解きをうけることになった。ねらいは、バラク-ダと現地の人がチャンピオン・フィッシュと呼ぶ魚、どっちも釣れれば大物で、ボンガ・フィッシュというアジに似た魚の切り身を餌にする。

まぁ、ねらいが大きいと坊主の確率も大きいのはどこも同じで、なかなか釣れずにじっとガマンの時を過ごす。ボクはどうせ掛かっても、この道具じゃ釣り上げられないからと、さっさと仕掛けを変えて晩御飯を釣ることに集中する。よく当たりがでるのが、ボ-ン・フィッシュと呼ばれるボラそっくりの魚で、その引きかたも、針に掛かるとまず沖に一直線に走って出て、釣り上げられまいと右に左にと、とにかく良く動く。面白いので、そればかりを狙っていると、2日目だったか、3日目だったか、竿を手から離して置いたとたんに、持っていかれてあっという間に海に消えていった。

びっくりしたのは、ボクよりも見ていたギャラリ-の方で、ギャ-ギャ-、ワ-ワ-の大騒ぎ。そのうちジェリ-おじさんは海に飛び込むわ、近くの若者も海に飛び込むわ、糸にアンカ-をつけて放り込み、右に左に水中を探って、竿をどうにか引き上げようとするおじさんはいるわ、あっちだ、こっちだ、いやもっと、右の方だったと指図するおねいちゃんはいるわで、5分、10分、15分と時間が経って、《どうなることやら、もうこら出てこないな》と、諦らめかけたその時に、アンカ-に引っかかって竿が浮かんでくるのが見えた。

引き上げられた竿を手に、ボクは飛んで跳ねて喜んだ。そしたら、見ていたみんなも、良かった、良かった、本当に良かったなぁと、飛んで跳ねて喜びだして、それからしばらく、みんなといっしょに飛んで跳ねて喜んだ。

ガンビアの突堤

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