宗一郎日記(24) by Naoko

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2003/12 Tanzania -- Shipping disaster (Dar-es-Salaam)
●順調そうな滑り出し…!?
ダルエスの中心街にはクリスマスツリーが! タンザニアでこの旅も終わり。というわけで、首都ダルエスでの主な仕事は 「おはな」「宗一郎」を日本に送り返す手続き、ということになります。 我ながら早い動きでした。12/8ダルエスに到着した翌日には、バイク仲間の うわさに聞いていた某日本人経営の旅行代理店を訪れていたのですから。。。 これで、シッピングの手続きも楽勝で終わるかと思われました。

日本人社長(出張中)に会えなかったのが残念でしたが、代理を していたタンザニア人の経理部長氏が、大変念入りにシッピングの見積もり などをしてくれたので、私たちはノリノリで毎日その代理店に通いつめていた のでした。さあ、来週からいよいよバイク梱包だ~!?

。。。と思いきや。ちょうど日本人社長が長い出張から戻ってこられました。 そしてひとこと。
「バイクを送りたいそうですね。話は聞きました。しかし、うちの本来の業務は 旅行代理店です。通関やシッピングは専門外なんですよ。うちに頼むより、 ご自分でなさったほうが良いと思うのですが」

ええっ!どゆこと!?すでにシッピングの見積もりまでしてくれておきながら、 突然、自分たちでやれとは。 双方の誤解とはいえ、この一言で1週間がすべて水の泡に。。。。トホホ

(しかしこの会社、日本行き格安航空券の手配に関しては右に出るものなし。 Emirates航空とJAL/ANAという粋な組み合わせで、片道切符のお値段なんと 一人800ドルから。これはスゴイ!タンザニアのJICA隊員さん達の間で人気の 旅行代理店だそうです。)

●一ヶ月に一隻しかない船を逃す
タイヤなをを外し、木枠に入れる準備をする しかしその日本人社長は、私たちに地元の通関業者 (シッピングも出来る会社)を紹介してくれました。それは某U社という 中小企業で、タンザニア人経営でした。この会社のスタッフ は皆親切でフレンドリー。「船は22日に入港予定です。明日から早速、 バイクの梱包に入りましょう」と、動きが早いのも好印象だったのですが。。。。

その「梱包」とやらにまるまる2日かかりました(朝から晩まで)。 なぜって、木材をケチるケチる。設計とか見積もりとかいう計画性がどうも怪しい。 シロウトの我々が見たって「うーむ、こんな少ない 木材でバイク2台も梱包できるのであろうか」。。。と、懸念の通り、つまらない所で 木材不足になり、半日がかりで板を買いに走る。。。私たちは熱風の中 ひたすら待ちぼうけ。。。。またまた木材不足。。。さらに板を買い足しに 走る。。。の繰り返し。こうしてやっと出来上がった木箱は、あきらかに 木材不足でスカスカ。バイクと荷物を詰めてみたのですが、セキュリティ的に かなり不安な出来。しかし親切なスタッフに文句は言えません。

なんとか無事に木枠に入った。スカスカなのが気になるが。。。 ともあれ梱包が終わったので、ひと安心。あとは船の入港確定日を確認して もらうだけ、となりました。ところが担当者がいつまでたっても確定日を教えてくれない のです。あっという間に金曜日になってしまい、結局、土日はとばして 月曜日に来るようにと言われました。

そして月曜日。
私達「おはようございます。今日こそ船の入港確定日は分かりましたか?」
担当者「いやーそれがですね、どうも、予定していた船がおととい(土曜)到着し、 きのう(日曜)出港してしまったようなのです。」

「は?」

「まあご心配なく。次の船は一ヶ月後にやってきます。その時には絶対うまくやります。」

おとといきやがれ、とはまさにこの事。仮にも通関業者たるもの、船のスケジュール を把握しておく位、基本中の基本ではありませんか。しかも次の船は一ヶ月後しかない ときています。1ヶ月後ってあんたねぇ、私達は2週間後には飛行機で出国するんだってば!! 聞いてますか担当者さ~ん!!!

●なんとか一件落着。。。。
やっと港に持ち運び、コンテナ置き場に搬入。 結局、ダメモトでそこの社長に泣きついたら、意外にも非常に高潔な人物で、 いいかげんな担当者とは対応に雲泥の差がありました。 なんと社長自ら車を運転し、本来ならライバルにあたるシッピング会社を何軒も回って 日本行きの別の船を捜してくれたのです。自分にはびた一文もトクにならないのに。。。。 これぞタンザニア人の鏡!いわく、「経営者にとって一番大事なのはお金ではなく、 人との繋がりです。あなた方との出会いも何かの縁でしょう。」「私は社長になって 金持ちになれたことが嬉しいのではありません。従業員たちに雇用を与えられることが 嬉しいのです。」等々。。。

ああ、アフリカでこんな立派な台詞が言える人に初めて出会った。 (日本の経営者だって、ここまで言える人がどれほどいるでしょうか。) 社長がこのように責任をとってくれたお陰で、私達は無事、大手のシッピング会社から 無事にバイク2台を送り出すことができたのです。 アフリカ旅行最後の国で、アフリカ人の未来に光明を見た気がしました。

2003/12 Tanzania -- Mt.Kilimanjaro (Moshi)
モシの町から雄大なキリマンジャロ山をのぞむ なんとか無事にバイクのシッピングが完了したので、先にキリマンジャロに向かった 正貴さんを追いかけて、バスに乗ってでモシ(Moshi)の町まで行きました。 バイクではなく、大型バスで長距離移動するのは今回の旅では大変珍しいことだった ので、ラクチンで楽しかったです。

モシの町で正貴さんに再会!そして、日本からはるばる正貴さんを訪ねてきて いたフィアンセの幸代さんにも初対面しました。モシの町は標高が高くて涼しく、 遠くに立派なキリマンジャロ山をのぞむロマンチックな町です。 こんなところでデートするなんて素敵ですねえ。

残念ながらサファリに行ったりキリマンジャロ山に登ったりする日程の余裕は ありませんでしたが、宿の窓から雄大なキリマンジャロを眺めることが出来ただけで 来た甲斐があったなあ、と満足です。

(Text Written: 2004/01/09 @ Japan, Tokyo)

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