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Webguide

ウェブデザイン

ウェブガイドについて

最近ではホームページ制作に値段がつくようになってしまいましたが、 本当はホームページを作るのにお金はかからないし、技術的な勉強にやたらと時間をかける必要もありません。 シンプルなものでよければ、最低限のHTMLを知るだけで誰でも簡単に作ることが出来ます。 このサイトでは、その方法を紹介しています。

ホームページが簡単だった頃

90年代初頭にインターネットが普及しはじめた頃は、HTMLの仕組みも非常にシンプルで、 わりと誰でも気軽に自分のホームページを作っていました。 HTMLだけ書ければ良かったので、それ以外に勉強する事なんて何も無かったのです。 当時はとにかくホームページ制作なんて簡単すぎて、それが専門的な職業になるなんて思いもよらない事でした。

ところがあるときウェブの世界に革命が起き、気が付いたらXHTML+CSSが主流になっていました。 XHTMLといっても以前からのHTMLと書式はほとんど同じなのですが、面倒くさい約束事が増えました。 また、CSSの登場はWebデザイナー達にとっては非常に画期的な出来事でしたが、 一般の人々にとってはホームページ制作の敷居が高くなってしまっただけで殆どメリットはなかったと思います。

その流れを受け、時を同じくして無料で使えるブログが世界的に普及しました。 ブログは維持管理が非常に簡単だったし、情報伝達の機能も優れていたので、気軽に情報発信するには最適なツールでした。
しかし一方で、普通の人が自分でHTMLを書いてホームページを作るという文化はなくなってしまいました。 ホームページ制作はWebデザイナーと称する専門家にお金を払わなければ出来ない贅沢なものになっていったのです。

どうして昔のやり方はもうダメなの?

XHTMLが主流になって、それまで普通に使えていたHTMLの書式が次から次へと「非推奨」扱いになってしまったのをご存知ですか。 例えばフレーム機能はもう使ってはいけないとか、文字色をfontタグで替えるのもダメだとか、 単体で使えて便利だったpタグはちゃんと<p>~</p>のように囲むべきだとか。

新しいXHTMLは非常に構造化されていてプログラムが自動生成するのには向いているけれど、 あまり人間が手書きで記述するのには向いてません。それに比べると昔のHTMLは、構造化もへったくれもなくて ものすごく野暮ったかったんですが、でもすごく単純で簡単だったのは確かです。

自分もWebデザイナーのはしくれですから、XHTMLのほうが考え方として優れているのは分かります。 でも、世の中にはまだまだ自分でホームページを作ってみたいと思っている人達がたくさんいるはずです。 そんな皆さんに昔の「非推奨」だった頃のHTMLを教えたら、簡単すぎてビックリするのではないかと思いつつも、 やはり「非推奨」のものを紹介するのは時代に逆行していて良くないだろうと思っていました。

けれど実際には、昔の方法で書かれたHTMLでも最新のブラウザで問題なく表示できます。 これは各ブラウザの下位互換性のお陰です。そしてこの互換性は将来もなくなることはないだろうと思います。 なぜなら、昔のHTMLで書かれた情報が一切表示できなくなったら、世界中の人々が困るからです。

だったら別に、昔のHTMLでサイトを作成しても構わないのではないでしょうか?
純粋にホームページを作ってみたい、という個人的な要望を満たすだけだったら、 昔のやり方でも別に不都合はない気がします。 そもそも、ほとんどの人はウェブで生計立てようとか思っているわけじゃないはずです。 だったら初心者が無理して最新のWeb標準を追うより、堅い話抜きで自由にHTMLをいじった方が楽しいと思いませんか。

まずはHTMLに親しんでほしい

そんなわけで、この「ウェブガイド」では1999年にまとめたチュートリアルの内容をベースにし、 敢えて昔の簡単だった頃のHTMLの書き方を紹介してます。 なので、現在は非推奨となっている書き方でも気にせずドンドン使ってます。

もしこのやり方を見て、「なんだ簡単じゃないか」と思った人は是非、このやり方でHTMLに慣れ親しんで欲しいのです。 そして、昔のHTMLの表現力に物足りなくなったら、その時はじめてXHTML+CSSにステップアップして くれれば良いと思います。

何も知らない状態でいきなりXHTML+CSSに挑むのは非常に骨が折れますが、 簡単なHTMLに慣れていれば、新しいXHTMLの概念を理解するのはそんなに難しくありません。 基本が出来てる人は、ちょっと頑張ればCSSだって分かるようになります。 高度な技術に興味のある人は、そんな感じで段階を踏んでゆけば良いのではないでしょうか。

このサイトを通じて、HTMLが決して難しいわけではないことを知って貰えれば嬉しいです。 そこから皆さんの世界が広がることを祈っています。

Naoko Aoyama